はじめに
ここでは弓道に関する「手の内」の形について話していきます。突然、手の内が分からなくなってしまったことはありませんか?私もその一人でした。弓道歴6年の私が行っているコツや、指導で教えてもらったことを、”取懸け~会”の項目に分けて話していきます。少しでも皆さんの力になれたら幸いです。

取懸け ※1番重要
1.弓の左角を十文字(手のひらの横線)に合わせ、親指付け根の皮を巻き込むようにして、親指と中指で握る。
2.親指は中指の上に来るぐらい下に寄せて握る形となる。この時、中指の先と親指の付け根の間には空間がある。
3.最後に、薬指と小指を中指に添わせてしっかり締める。中指・薬指・小指の指先はできるだけ揃える。
実際には、親指を中指の上に乗せることては好ましくないですが、私は乗せちゃってます。取懸けではそれぐらい親指と小指を近づける形が重要だからです。親指の付け根の皮を巻き込むことを、「角見を効かす」といいます。これは、離れで矢を真っすぐに飛ばす働きがあるとともに、弓返りが起こる原因でもあります。握る強さに関しては、弓道教本に、「弓を強く握らず、あたかも卵を握るような気持ちで」と記されていました。力を入れて握ると、弓の力の働きを邪魔してしまうからですね。
打起し
・手の内の形は変えずに、矢が地面と平行になるよう打起こす。以上!!
大三
1.打越しから大三へ移行しながら、親指を中指の上を滑らせ、的の方にスーッと押す。
2.すると、中指の先と親指の付け根の間の空間は無くなり、くっつく。
大三で決めた手の内の形は最終形態であり、この後引き分け・会と続きますが変えてはダメです。なのでしっかり形を作りましょう。中指の先と親指の付け根の間に空間が空いていると、正しい中押しができなくなるため必ずくっつけること、そして空間を閉じることによって手の内の圧を高め、引き分けでの角見を効かせやすくなります。
引き分け
・手の内の形を変えず降ろしてくるが、同時に親指の付け根の皮が弓に軽く引き込まれる。
取懸けで親指の付け根の皮をしっかり巻き込めてないと、弓に引き込まれないため、角見の効きが弱くなります。また上押しが強いと、親指の皮が引き込まれすぎて痛いので注意してください。上押しを直したい場合は、親指の付け根と中指だけで弓を引くことを意識すると、中押しになるのでやってみてくださいね.
会
・手の内の形は変えず、親指を少し的の方に押す。
親指を少し的の方に押し、弓の向きを少し左に向けます。これは矢を真っすぐ飛ばすためであり、矢は弓の右側にあるため、弓の向きの少し右側に飛ぶからです。あと上押しにならないように気をつけてください。私は引き分けまでは良いのですが、会で上押しになりがちなんです(笑)
さいごに
ここまで読んでいただきありがとうございました。手の内はとても奥深い項目で、熟練者の方々でも悩むぐらい難しいものであり、私もまだまだ勉強中です。弓道は、いつもと何か1つでも感覚が変わると、全然違うところに飛んでいく面白い競技です。これからも弓道の良さが伝わっていくと良いですね。
それではまた次の記事でお会いしましょう!!
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